スタートアップのバーチャルオフィス!                                                  東京で失敗しない9つの選びかたとは?

スタートアップやベンチャーとして起業するにあたり、誰しも「さて、住所をどうしようか」と考える時が必ず訪れます。企業にとって住所とは、単に事務所表示だけが目的ではありません。その会社の信頼性や個性を表す役割もあるのです。

ではどんな住所ならスタートアップやベンチャーに有利でしょうか。

やはり第一に考えられるのは「東京」という住所。しかし東京に事務所を構えるにしても、賃料が高すぎて現実的ではないと思えるでしょう。

そこでこの記事では、スタートアップやベンチャーを起業する時に便利なバーチャルオフィスの「住所貸し」のサービスについてご紹介します。住所貸しとは何か、そして東京の中でもおすすめの住所はどこかをしっかり解説します。

失敗しない住所貸しサービスの選びかたも分かりますので、これを機に住所貸しを検討してみてはいかがでしょうか。

住所貸しサービスとは?レンタルオフィスやシェアオフィスなどの違い

バーチャルオフィスの住所貸しサービスとは、主に事業を行う人が会社設立の際の事務所として住所を借りられるサービスを指します。個人の住まいとして仮の住所を貸すようなサービスではなく、あくまで会社登記や事務所の住所として利用するのが主な目的です。

バーチャルオフィスの住所貸しというのは「レンタルオフィス」「コワーキングスペース」「シェアオフィス」といったサービス形態に関わらず、事務所や事業所として住所を借りる行為全般を指します。

ただそもそも、昨今よく耳にする「○○オフィス」「○○スペース」自体の違いが良く分からないという方も多いかと思います。そこで最近生まれた新しいオフィス形態の違いを見てみましょう。

【レンタルオフィス】

レンタルオフィスとは、一つのフロアに業務用に個室ブースが複数用意されたオフィスです。コピー機や会議室、その他給湯室などは他の会社と共有になります。

【シェアオフィス】

シェアオフィスとはレンタルオフィスよりオープンで個室をメインとしないオフィス。一つのフロアに用意されたデスクから、空いているスペースを自由に使えるフリーアドレス形式が一般的です。

【コワーキングスペース】

利用形態はシェアオフィスに非常によく似ていますが、利用者同士のコミュニケーションを図れるという点で違います。勉強会やセミナー、交流会などが多く行われているため、人脈作りが可能です。

会社登記可能な住所であるかどうかは、各オフィスの運営会社により異なります。どちらにしても、そのオフィスの住所で会社登記したり主な活動拠点として各オフィスの住所を表示したりするなら、その行為自体が「住所貸し」ということになります。

7つのメリットから分かるスタートアップが住所貸しを活用すべき理由

最近は実に様々なオフィス形態がありますが、住所貸しはスタートアップやベンチャーに特に向いたサービスです。仮にスタートアップで住所貸しサービスを利用した場合のメリットを見てみましょう。

1.最低限のコストでオフィス住所が得られる

2.コピー機や会議室などは必要な時に必要なだけ使える

3.東京の一等地を住所として使えるため事業への信頼性が高まる

4.公開情報である会社登記で自宅住所などを明かさないで済む

5.営業電話や大量のDMに悩まされない

6.経理代行や会社登記代行、経営コンサルティングなどのサービスが充実

7.事務所や住所の移転が楽にできる

機動力が求められるスタートアップやベンチャーにとって、住所貸しサービスはあらゆる場面で活躍する便利なサービス。

例えば会社を立ち上げるには、登記やオフィスを構えるなどで多額の費用が必要です。住所貸しなら実際にオフィスを借りることなく登記できますので、イニシャルコスト、ランニングコストの大幅な削減に寄与します。特に事業としてのポテンシャルが高いスタートアップにとって、事業拡大する時の資金やオフィス移転などに弾力性を持たせられるのは最大のメリットと言えるでしょう。

またバーチャルオフィスや住所貸しサービスを提供する多くの会社が、住所貸しだけでなく会議室やOA機器が無料で使えるサービスも提供しています。いざ商談となっても困ることはありません。電話秘書代行や経理代行、場合によっては経営コンサルティングのサービスをプランとして提供している会社もありますので、事業の効率化も実現できます。

参考:Entre Support

今からスタートアップ立ち上げるなら渋谷の住所貸しがベスト!

バーチャルオフィスの住所貸しのメリット「東京の一等地を住所として使える」というのは、スタートアップにとって大きな魅力です。ただ東京ならどこでも良いというわけにはいきません。

例えば現在、六本木から渋谷に移転する大手IT企業が多くなっていると言います。

かつてITの聖地「ビットバレー」と呼ばれた渋谷は、オフィスより商業ビルが多いことを理由に企業が六本木に流出した黒歴史のある街。ただ昨今の再開発によりオフィスが増加したことで、再び大手IT企業が渋谷に戻ってきています。

更に渋谷のIT企業集約を加速させるのが「SHIBUYA BIT VALLEY(シブヤ・ビットバレー)プロジェクト」です。


画像引用:BIT VALLEY 2019

SHIBUYA BIT VALLEYはIT事業だけに向けられたプロジェクトではなく、ビジネスやマネジメント、デザインなど多くの要素を融合させたイベントが主体。渋谷をIT分野における世界的な技術拠点にすることを目的として「株式会社サイバーエージェント」「株式会社ディー・エヌ・エー」「GMOインターネット株式会社」「株式会社ミクシィ」の4社が立ち上げました。

しかも全社は渋谷に本社を置く会社。定期的にテックカンファレンスを開催する同プロジェクトは、いま日本で最も注目されるプロジェクトの一つです。

今やITは技術だけでは成功しないと言われます。渋谷にあるIT企業とのコミュニティ強化を図るSHIBUYA BIT VALLEYプロジェクトの存在を考える限り、スタートアップとして住所貸しを利用するなら渋谷が最も熱い場所と言えるでしょう。

スタートアップの立ち上げ前に押さえよう!住所貸し9つの選びかた

しかしそもそも「住所を貸す」という行為自体に違法性はないのでしょうか。本来の住所とは違うため違法性を問う声も多数あります。

ただ働き方改革によるフリーランスや副業を行うサラリーマンなどの増加により、事業を立ち上げるために自宅住所以外への需要が高まっているのは明白。特定商取引法における住所の考え方としては、消費者庁が公表する「特定商取引に関する法律・解説」で以下のように解釈されています。

“「氏名又は名称」については、個人事業者の場合は戸籍上の氏名又は商業登記簿に記載された商号を、法人にあっては、登記簿上の名称を記載することを要し、通称や屋号、サイト名は認められない。「住所」については、法人にあっては、現に活動している住所(通常は登記簿上の住所と同じと思われる)を、個人事業者にあっては、現に活動している住所をそれぞれ正確に記述する必要がある。いわゆるレンタルオフィスやバーチャルオフィスであっても、現に活動している住所といえる限り、法の要請を満たすと考えられる。
引用:特定商取引法ガイド

つまり実際に活動している実態があれば、戸籍上の住所でなくても法律上の要件を満たしていると考えられるということです。

ではそれらの事実を踏まえて、スタートアップで利用する住所貸しサービスの選び方を9つのポイントで見てみましょう。

1.初期費用と毎月の料金が身の丈に合っているか

2.長期契約の縛りや違約金の有無

3.ブランド力や良い評判のある住所か

4.登記可能なサービスであるか

5.複数拠点がある会社か

6.会議室や作業スペースなども提供しているか

7.自宅からも行ける交通利便性の高い住所か

8.オフィス利用にあたっての審査を行っているか

9.運営期間の長さやスタッフの顔が見えるなど信頼できる会社か

バーチャルオフィスの住所貸しだけを提供している会社も多くありますが、取引相手との商談や打ち合わせという非常に大事な場面で「近くの喫茶店で」というわけにはいきません。住所貸しだけでなく、会議室スペースやいざという時に使える個室ブースのある会社を選択するようにしましょう。

どちらにしても、住所貸しはまず「東京」というポイントは外せません。できれば渋谷にこだわりながら、上記9つのポイントをどれだけ満たせているかが失敗しない住所貸しサービスの選びかた。特に昨今のビジネスはコミュニティが物を言う時代。住所貸しサービスに加えて利用者同士の交流の場が提供されていれば尚良しです。

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執筆者情報

株式会社アントレサポート 鈴木■

創立23年のレンタルオフィスの会社を経営。
バーチャルオフィス・レンタルサロンなど、さまざまな事業展開をしている。

 

執筆日:2019年11月13日